どうも、金縛りマスターことおいかわです。

みなさんは金縛りにかかったことはあるだろうか。

 

寝ている時にふと目が覚めたと思ったら、体が石のように固まってピクリとも動かせなくなるアレだ。人によっては誰かに乗っかられているような感覚に陥ったり、見えてはいけないものが見えたり聞こえてはいけない音が聞こえたりといった幻覚幻聴を併発する中々にスリリングでホラーなイベントである。

 

 

 

かかったことがない人にとってはどこかオカルト染みた話に聞こえるかもしれないが、経験者は皆口を揃えて「怖ぇ」と言う。今このブログを見ている金縛り経験者もとい「カナシバラー」の方々は、首を赤べこのようにブンブンと縦に振っていることだろう。

 

当然だ。夜中にいきなり体が固まって動けないのに意識はハッキリしているとか普通に怖すぎる。そんなただでさえ非日常な空間の中で幻覚や幻聴まで出てきたら出るものも出る。今こうして言葉を並べただけでも怖すぎる。

「あっ、俺殺されるんだ」を割とマジで痛感できるイベント、イベントというかハプニング。人生ゲームなら止まったら10回休みくらいしてしまう大ペナルティ。

 

 

 

とはいえ、金縛りが心霊現象やオカルト的なものではなく、きちんと医学的に説明できるものだったというのはよく聞く話だろう。金縛りは睡眠障害の一種なのである。レム睡眠がどうとかノンレム睡眠がどうとか、不規則な生活や睡眠不足やストレスが引き金となって誘発しまsウンタラカンタラうるっっっせぇえええええよぉおおおおお!!!

 

 

 

よく考えてほしい。

 

 

 

いつ訪れるかわからない金縛りという名のデスラビリンスに遭遇し、体の自由を奪われ目の前にはずぶ濡れのババアが突っ立ってて耳元で「タスケテ」なんつって吐息混じりの声で怨嗟しているこの状況で、「ズバリ!これは反復性孤発性睡眠麻痺でしょう!」なんて丸尾くんみてぇに冷静な分析ができる奴なんていねぇ!いるワケがねぇ!そのメガネかち割っぞコラ!こちとら死にそうなんじゃ!助けてくれ!ババアに殺される!

 

いくら原理や理屈をこねくり回そうとも、個人の差はあれど金縛りというものがバチクソに怖ぇイベントということに変わりはないのだ。

金縛りにかかったことのない「ノン・カナシバラー」のみなさんには少し想像し難い話かもしれないが、何となくこの怖さがおわかりいただけただろうか。

 

 

 

じゃあ当然オマエは金縛りにかかったことがあるんだろうな?という質問がぶつけられそうだが、当然かかったことがある。むしろかかりすぎて怖いくらいまである。というか現在進行形でかかっている。

僕は中学の時から盛り抜きで累計100回くらい金縛りにかかっている。カナシバラーの中でもかなりかかっている方だ。プロフェッショナルに出演してもいいくらいその道でやっている方のカナシバラーである。

 

 

 

ということでタイトル回収といこう。どうも、金縛りマスターことおいかわです。

 

 

 

えー、今回は現役カナシバラーのみなさん、または将来カナシバラーになるであろうみなさん、もしくは既に金縛りを引退したOBカナシバラーのみなさんに、実際に金縛りにかかってしまったらどうしたらいいかという大変タメになる講習を開きたいと思います。講師を務めるのは100回以上の金縛り経験のある「プロ・カナシバラー」こと私おいかわです。よろしくお願いします。

 

 

 

大前提として、金縛りというのは「バチクソに怖ぇ」という認識を持ってほしい。

100回経験しても完全に慣れることは不可能だ。必ず初動でパニックになる。先にも書いたが大なり小なり「死」を体感することになる。

だが焦ってはいけない。焦れば焦るほど状況は悪化する。そのことを頭に入れつつこれからの講習を受けてほしい。

 

 

 

まず金縛りにかかる時は前兆のようなものが起こり、前兆としては主に幻聴が挙げられる。ジリジリとしたノイズが耳元で聞こえるといった具合。人によってはこれが「シャリシャリ」かもしれないし「サー」っとホワイトノイズみたいなノイズかもしれないし「タスケテ」かもしれない。

ちなみに僕が初めてかかった時は「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛」でした。ね?小便ちびるでしょ?生呪怨である。

 

 

 

次の瞬間、強烈な圧迫感と共にビキーン!と体が硬直する。体はおろか指一本動かすことすらままならない。そして脳が覚醒し、なんと目を開けることができるのだ。

しかしここで目を開けてはいけない。目を開けるとどうなるか。なんとずぶ濡れのババアが立っているのだ。

実に恐ろしい。目を開けたらクライマックスである。そのババアは四股を踏みながらベッドの上で暴れ、やがてあなたの首を締め殺すだろう。

 

もちろん見えるものにも個人差がある。先のババアかもしれないしジジイかもしれない。しかし一貫して言えるのは、全裸のお姉さんやクラスメイトのあの子などといった、あなたにとって都合の良いものは決して見えないということ。金縛りを何らかのプレイとして活用しようと企んでいる紳士淑女には申し訳ないが、現実はそう甘くないみたいだ。

 

 

 

ここまで金縛りのメカニズムについて説明してきたが、要約すると①幻聴②硬直③幻覚の3つのステップがあることがわかる。もしかするとこれを聞いている受講者の中には、いよいよ金縛りは本当に救いがないのではないかと焦る人もいることだろう。

だが安心してほしい。これから紹介する3つのことを守ってもらえれば、無事に金縛りから抜け出すことができる。それでは早速紹介しよう。

 

 

 

1つ目、それは「むやみに体を動かそうとしない」である。

金縛りが金縛りたらしめているもの、それは体の硬直だ。体が固まって自由を奪われるから人は怖いと感じる。目の前にいる化け物がどれほど華奢なヤツであっても、こちらが手出しできなければ分はヤツにあるのだ。手出しできればババアなどグーでこうだ。

 

それならば、金縛りを設計したヤツが「硬直」に最も力をかけるのは至極当然と言える。簡単に抜け出されてしまっては困るのだ。恐怖のどん底に落とすためには動けなくする、これがヤツの狙いなのだ。

 

しかしヤツとて力が無尽蔵にあるわけじゃない。

「いやいや、どうしたって金縛り中は動けませんぜ兄貴」と声が聞こえてきそうだが、それはヤツの力が強いからではない。ヤツは我々の力を巧みに利用するのだ。

 

 

 

ダイラタンシー現象というものをみなさんは知っているだろうか。

いきなり何の話だとなるのも無理もないが、とりあえず聞いてほしい。

 

詳しい説明は省くが、簡単に言うと水と片栗粉を混ぜたものをボッコボコに叩くと固体になり、逆に何もしないとドロドロと液体になるアレのことだ。

力を加えると固く強固に、逆に力を加えないと柔らかく貧弱に...そう、これは金縛りにも同じことが言える。

 

金縛り中は「ダイラタンシーの呪い」がかかっているのだ。

動けば動くほど、力を加えれば加えるほど体はガチゴチと固まり身動きひとつとれなくなる。だが動くのを止め力をスッと抜けばあら不思議。しばらくすればその呪いは解かれババアを殴りにいけるのだ。

 

 

 

そこで2つ目、「動かす時は指先から」である。

いきなり体全体を動かそうとすると抵抗が大きくなって力が強くなり、結果ダイラタンシーの呪いが発動して硬直してしまう。ならば抵抗の少ない指先から徐々に動かしていくのが賢明であろう。

 

指先から手のひら、そして手首、腕といったように、ガンプラを組み立てるようにゆっくりと動かすのがポイントだ。もちろん焦ってはいけない。幻聴が聞こえたり体の上にババアが乗っかってきて沈むような圧を感じるが気にしてはいけない。心をできるだけ無にすることが大切である。

 

 

 

そして最後に3つ目、「エロいことを考える」である。

決して僕がふざけているとか変態とかそういうワケではない。これも立派な金縛り対抗の術であり、いつだって僕は大真面目なのである。

 

金縛りは決して心霊現象ではない、ではないが、それでも霊の存在を想像してしまうだろう。幻覚幻聴硬直のバーゲンセールが急におっぱじまったら、光彦のように「犯人は反復性孤発性睡眠麻痺でしょう!」なんて気の抜けた推理はできない。

 

 

 

ならせめて、頭の中でこちらもおっぱじめようではないか。

ベッドの上で暴れるずぶ濡れババアをどうにかしてシャワー後の全裸お姉さんと思い込み、耳元で唸る「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛」もどうにかして「ああああああ♡」と変換し思い込むしかないのだ。

 

目には目を、歯には歯を、霊にはエロを、だ。

霊は生命力溢れるものを嫌う。つまりエロは生命の源であり、霊にとって最も近寄り難い存在である。

可能ならパンツを脱いだ状態で就寝すると良い。生まれたての姿を霊にありありと見せつけ「見せてるんじゃなくてオマエが勝手に見ているんだ」という露出狂の苦しい言い訳のようなセリフで脅すのがポイントだ。

 

大丈夫。ここはあなたの家、あなたの居場所、あなたのテリトリー。

勝手に入ってくるヤツが悪いのだ。人ならざるものには容赦しなくていい。

己の正義をこれでもかというくらい振りかざし、日頃の鬱憤をぶつけてやればいい。

 

 

 

さぁ行こう、カナシバラーたちよ。ヤツらに目にもの見せてやれ。

講習は以上です。ご清聴ありがとうございました。

 

 

 

 

 

【あとがき】

この間金縛りから全然抜け出せなくてマジで怖かったです。