2024年8月3日 6:08
おはようございます。おいかわです。
クーラーの効いた涼しい部屋での一泊。快適この上ないです。
起きて洗濯物を畳んだり荷物を詰めていると、部屋の隅にあるインターホンが鳴りました。声の主は女将さんで、朝食は別館に用意してあるとのこと。
一体どんな朝食が出てくるのでしょうか。楽しみで仕方ありません。
( ^ω^)こ、これは...
( ^ω^)(思ってたより素朴な感じだお...)
( ^ω^)いやいや!いただきます! パクッ
( ^ω^)・・・
( ^ω^)こりゃうめぇお...
シンプルなおかずながらもご飯との相性バツグンで、面白いくらいスルスルと胃に収まっていきます。
特にじゃこ天が絶品で、噛むごとにじゃこの甘みと旨みがじんわり広がってとても美味しいです。これアレです、こういうのでいいんだよっていうヤツです。
( ^ω^)ご飯が止まらねぇお! ガツガツムシャムシャ!
( ^ω^)ゲフー 全部食べちまったお...
( ^ω^)女将さん!めちゃくちゃ美味しかったお!
女将さん「それは良かったです」ニコッ
女将さん「ここにある飴玉、好きなだけ持っていってくださいな」
( ^ω^)えっ!いいんですか!
女将さん「今日も暑いですからねぇ...あ、栄養ドリンクもどうぞ」
( ^ω^)ありがとうございます!頂戴するお!
色々いただいちゃいました。ありがたい限りです。
最初から最後まで笑顔の絶えない良い女将さんで、別れ際に力強く握手をして旅館を後にしました。
7:26
( ^ω^)スイカ、美味かったなぁ...
( ^ω^)ようし!今日も張り切って頑張るお!
穏やかな川が流れる一本道を右手に歩き続け、お楽しみのトンネル前まで来ました。
このトンネルをくぐれば宇和島市街に出るみたいです。2年前にも通りかかった宇和島市ですが、人や建物が多かった印象。賑やかな街を訪れるのは久しぶりですね。
ちなみにトンネルの横にも遍路道があります。トンネルを跨ぐように道が伸びているので山道を登ることになりますが、連日の峠越えで気力が湧かないため、今日はラクをしたいと思います。何も言ってくれるなよ。
( ^ω^)そぉらぁの、こぉえぇが、ききぃ〜たぁくてぇ〜♪
( ^ω^)かぁぜぇの、こぉえぇにぃ〜いぃ、みみぃすぅませぇ〜♪
9:08
( ^ω^)ヤマダ電気にユニクロ...
( ゚ω゚)とっ、都会だお!!!!!
『大きい街だということは知っていたが、こうして徒歩旅をするとその大きさがより実感できる』日記より
見慣れた商業施設が所狭しと立ち並び、途切れなく往来する車のタイヤがアスファルトをざらりと擦る音が鼓膜を震わせます。
人のいる安心感と知り合いのいない孤独感。水と油のように分離し合う二つの感情が旅をすることで乳化し、心緒に乱れが起こりました。
10:33
何かに取り憑かれたようにコンビニの飲料コーナーへ。財布の中のお金も少なくなってきたのでついでに引き下ろしておきましょうか。
( ^ω^)缶のスプライト! カシュッ!
( ^ω^)ゴクゴク!
( ^ω^)プハー! 炭酸が染み渡るお!
太い道路を外れ、住宅街を歩いていきます。
一本道が変わるだけでこの景色の変わりよう。旅の面白いところはその地に住む人たちの生活を間近で観察できるところにあります。宇和島市民たちが住む街を裏側からじっくり見ていきましょう。
11:27
(;^ω^)しっかし今日も暑いお... ミーンミンミン
(; ω )ハァハァ... 気を張らないと...
おばあさん「こんにちは〜」
(;^ω^)あ!こんにちは!
おばあさん「お遍路さんですか?この暑い時期にスゴいですねぇ」
( ^ω^)いえいえw
・・・
おばあさん「あのぅ...もし良かったらなんですけど...」
( ^ω^)ん?何だお?
おばあさん「私、持病持ちでお遍路に行けなくて...」
おばあさん「その...私の代わりに納め札を納めていただくことはできないでしょうか?」
( ^ω^)そんなことなら全然大丈夫だお!
おばあさん「本当ですか!ありがとうございます!」
( ^ω^)途中からになっちゃうけどそれでもいいかお?
おばあさん「構いません、お願いします!」
そう言うと、おばあさんはカバンの中から納め札の入った封筒を取り出して僕に手渡しました。皺が深く刻み込まれた封筒。随分長いことカバンの奥底で眠っていたのでしょう。
いつかお遍路さんに会った時のために用意していたのでしょうか。そう思うと、おばあさんにこうして出会えて良かったなと思います。
( ^ω^)るり子さんって言うんですね!任せてくれお!
るり子さん「お願いします...!あ、これで冷たいものでも飲んでください」
( ^ω^)え!いいんですか!ありがたくいただきます!
( ^ω^)それじゃあ結願したら電話するお!行ってきます!
るり子さん「気をつけて!よろしくお願いします!」
『最初こそ「ちょっと面倒臭いな...」と思っていた自分だが、そんな自分が今では恥ずかしく情けないと思う。今まで色んな人から助けられてきたのだから、今度は僕が誰かを助ける番なのだ』日記より
るり子さんから託された納め札を大切にザックにしまい、固い握手を交わして別れました。
偶然出会った人から託された納め札を納めるだなんて、何だか唐突なミッションが始まったみたいじゃないですか。またもお遍路のゲーム性を垣間見ることができ、沸々と笑いが込み上げてきます。
11:41
( ^ω^)ここが別格霊場か
( ^ω^)徒歩で別格も巡礼するとなると、一体どれくらいの日数がかかるんだろうな...
12:40
こりゃ殺人級だ!暑くて敵わん!
(; ω )あ、暑い... ミーンミンミン
(; ω )日陰...どこか日陰はないものか...
(;^ω^)って、いつの間にかまた田舎景色になっちゃったんだお
(;^ω^)まぁこっちの方が旅っぽくていいんだけどね
( ; ゚ω゚)お!日陰発見!
(;^ω^)ちょっとここで休ませてもらおう
るり子さんから頂いたお金で、向かいにある自販機のコーラを買います。
定期的に冷たいものを体内に取り込まないとやられてしまいますからね。ありがとうるり子さん。
このひとときがたまらなく好きなの。
( ゚ω゚)うめぇええ!!! プハー!
( ^ω^)暑い時はコーラに限るお!
( ^ω^)それと岩松のスーパーで買ったお菓子! ザクザク
( ^ω^)んー...これはまぁまぁだおね
それからしばらく酷暑の中を歩いていると、小さな町が見えてきました。
もう少し歩けば次のお寺が見えてくるハズです。
風に揺らぐ田んぼの風景。陸に浮かぶ緑黄色の海がざわわと音を生み、心が洗われるようです。
日本人のDNAに刻み込まれた帰巣本能が、ここが家であると強く訴えているのがわかります。懐かしさを感じる佳景です。
水田に浮かぶアメンボが気持ちよさそうに泳いでいる。まったく、どこまでも夏を感じさせるなぁ。
( ^ω^)いい眺めだお... グー
( ^ω^)む...お腹が減ったお
( ^ω^)どこかでご飯を食べようか
14:11
( ^ω^)こんなところにたこ焼き屋さんがあるお!
( ^ω^)すみませーん!
お母さん「は〜い、何にしましょ?」
( ^ω^)たこ焼きひとつお願いします!
お母さん「はーい!ちょっと待っててくださいな」
( ^ω^)ちびっ子たちがよく来る場所なのかな
( ^ω^)ワイの地元にもこういう所あったなぁ
( ^ω^)スゴく夏休みしてる気分になるおwwwww
( ^ω^)贅沢すぎるなぁ、この旅は
お茶はサービスでいただいた。キンキンに冷えていてありがたい。
トロリとしたたこ焼きに口から蒸気をこぼしながら食べ進めます。
食べている時お母さんと少し話をしたのですが、とても人当たりの良いお母さんで、少し話すだけで子ども好きなのが伝わってきました。
きっとこの場所やお母さんはこの地域の子どもたちに愛されていて、憩いの場になっているのでしょう。
「夏は暑くてみんな家に籠ってゲームをするからあんまり来ないんだよね」と眉を下げて笑みをこぼすお母さん。その表情を見ていると、会ったことも話したこともない子どもたちの顔が浮かんできて、彼らがどうやって休日を過ごしているのかが何となく想像できて顔が緩んでしまいます。
( ^ω^)たこ焼き美味しかったです!行ってきます!
お母さん「暑いけん、気ぃつけてくださいねー!」
14:38
ここのうどん屋さん、ちょうど営業を終えて食べられなかった。悲しい。
( ^ω^)ようやく到着だお!
( ^ω^)さて...それじゃあ参拝と行こうk
( ^ω^)また階段かお...
四国八十八箇所霊場巡礼
第四十一番霊場:龍光寺(りゅうこうじ)
41/88
(;^ω^)ハァハァ... えーと、まずワイの納め札を入れて...
( ^ω^)そしたらるり子さんの納め札を入れてっと...
( ˘ ω˘ )るり子さんの病気が良くなりますよーに!
( ^ω^)続いて大師堂!
15:08
丘の上の鐘楼。朝に突いたらいい目覚ましになりそうだ。
しばし休んで次のお寺に向かうとしましょうか。
ここから2.5kmほどの近場にあるので、納経時間にも間に合いそうです。
( ^ω^)えーと、次の『仏木寺(ぶつもくじ)』は...
( ^ω^)こっちに進めばいいのかお?
うどん屋のお母さん「おーい兄ちゃん!そっちじゃなくて右や右!」
( ^ω^)えっ?右?
お母さん「そうや!ずーと右!」
お母さん「100m先の道を右に曲がって、とにかく右に右に曲がり続けば辿り着けるで!」
( ^ω^)りょ、了解だお!親切にありがとうございます!
・・・
( ^ω^)えーと、右に曲がって...
( ^ω^)・・・
(;^ω^)行き止まりジャマイカ...w
( ^ω^)よし、お母さんに聞こう
( ^ω^)すみませーん!右に行ったら行き止まりだったお!
お母さん「えぇ?そんなハズないねんけどなぁ」
( ^ω^)自販機の所を右に曲がったんですけど...
お母さん「ちゃう!もうちょい奥の道を右や!」
( ^ω^)えっ、そうなのかお!?
お母さん「兄ちゃんそれ80mくらいのとこで曲がったんやろ。やなくてもうちょい先や!」
( ^ω^)わ、わかったお!行ってみるお!
お母さん「いいか?右や!右!右に曲がり続けるんやで!」
( ^ω^)了解だお!
100m先の道を右に曲がる。
お、正解っぽい。
右に曲がる。
右。
( ^ω^)右ー! ブーン
お母さん「な?右に曲がれたやろ?」
( ^ω^)あ、お母さん!はい!無事行けたお!
お母さん「そりゃ良かった!ほな気ぃつけて〜!」ブーン
( ^ω^)ありがとうございました!
( ^ω^)・・・
( ^ω^)愉快なミギミギお母さん...
「ずっと右」というざっくりした指示でしたが、確かにずっと右でした。
41番から42番にかけてお遍路される際は、「右」を意識して巡礼するようにしましょう。うどん屋のお母さんとの約束です。
四国八十八箇所霊場巡礼
第四十二番霊場:仏木寺(ぶつもくじ)
42/88
16:11
( ^ω^)到着だお!
( ^ω^)境内自体はそこそこ広いけど、本堂と大師堂のある場所に関しては割とコンパクトだおね
( ^ω^)まぁ近い方が参拝自体はしやすいけど
・・・
今日は道の駅で泊まろうかと思うので、一度来た道を戻ります。
明日の朝にこの道を歩けると思うと、テンションが上がるってものです。朝日で照らされた田んぼは、さぞ美しいことでしょうぞ。
17:31
『お遍路について、お遍路が終わった時が本当の意味でのお遍路の始まりなのだなと考えつつ、道の駅に到着』日記より
道の駅「みま」に到着です。
宇和島市北部に位置するこの町は、合併する前「三間町」と呼ばれていたみたいですね。
広々した道の駅です。
さて、問題はテントが張れそうな場所があるかどうかですが、その前に夕食にしますか。お昼はたこ焼きだけだったので、少々お腹が減りました。
( ^ω^)閉店間近だったから安くゲットできたお!
( ^ω^)それじゃあいただきまーす! ハムッ
( ^ω^)ん〜!サラダ巻き最高だお!
この菅笠、雨避け日除けとかなり万能。
( ^ω^)よし、じゃあ寝床を探そうかな
( ^ω^)人目につきにくく、屋根があって、テントを張るだけのスペースがあるところ...
( ^ω^)そんな贅沢な場所、なかなか見つからないよn
( ゚ω゚)ビンゴ!!!
17:59
目の前には開けた公園もあったりしてロケーションも良いです。
ですがこういう場所は早朝に散歩をする方がいるので注意が必要です。
( ^ω^)もう少し暗くなったらテントを張るとして、今のうちに日記を書いておこう カリカリ
( ^ω^)あ!こんにちは!
おじさん「こんにちは。お遍路してるんですか?」
( ^ω^)そうだお!今夜はここに泊まろうかと思いまして...
おじさん「暑いのに大変ですね〜!あ、良かったら何か飲みますか?」
( ^ω^)い、いいんですか!?
助けてもらってばかりで本当に頭が下がる思いである。
( ^ω^)飲み物、ありがとうございます!
おじさん「いえいえ〜!暑いけん、気をつけてくださいね」
( ^ω^)...明日も頑張れそうだお
18:59
( ^ω^)フワァア~ 日記も書けたことだし、もう寝てしまおうか
( ^ω^)明日から峠越えが続くのかお...
( ^ω^)大変だけど、やるしかないおね
( ˘ ω˘ )気合いだ気合い!おやすみ!
・・・
26日目終了です。
それでは次回のブログでお会いしましょう。ではまた。