2024年7月24日
ピピピピ
ピピピピ
(; ˘ ω˘ )う、うーん...
(; ˘ ω˘ )うー...
ピピピピ
ピピピピ
(;^ω^)パチッ
( ^ω^)フワァ~ 起きるかぁ...
5:30
おはようございます。おいかわです。
昨夜は悪夢を見たために、寝たり起きたりを繰り返してしまいました。
ベッドで眠ると悪夢を見るの何なんでしょうか。少々腹が立ってきます。
荷支度を始め、出発の準備を進めていきます。
ザックの中に荷物をひとつ、またひとつと積めるたび、今日から過酷な旅が始まることを意識します。
膝の動きは良好。胃腸も問題ない。もう頑張るしかないのです。
( ^ω^)おはようございます!
市川さん「おはようございます!はいコレおにぎりです」
( ^ω^)え!ありがとうございます!
市川さん「では善光寺まで行きましょう!」
( ^ω^)よろしくお願いします!
6:23
一昨日の市川さんと再会した場所。ここからまた始まる。
市川さん「無理そうだったらいつでも呼んでくださいね!」
市川さん「四国ならどこへでも迎えに行くのでw」
( ^ω^)市川さん...本当に何から何までありがとうございました!
( ^ω^)行ってきます!
市川さん「行ってらっしゃい!結願まで頑張ってー!」
市川さんの声援を背に、1歩1歩、また歩み続ける旅が始まりました。
31番の『竹林寺(ちくりんじ)』までは市街地を歩いていきます。まぁすぐに田舎道になってしまうと思いますが。
( ^ω^)綺麗な田んぼ道なんだお...
( ^ω^)早朝の空気が澄んでいるこの感じ、いつ見ても素敵なんだお
7:04
道幅の広い平坦な道をトコトコ歩いていきます。
地面に脚を置くたび膝が痛くないことに幸せを感じ、健脚であることの素晴らしさに感謝しました。
当たり前は、当たり前じゃないんだなぁ。
7:47
この辺で、ザックに引っ掛けてたパンツを失った。グスン。
途中迷いながらも、コンパスと手前の勘で遍路道を手繰り寄せました。
そうしてこれから登るであろう丘が少しずつ近づいてきて、それが大きくなるに連れ、杖を持つ手に力が入ります。
寺と山は切っても切り離せない縁で繋がれていて、汗を掻かずして登れる山などないのです。
( ^ω^)よし...そしたら始めるお グッ
(;^ω^)フゥーフゥー
(;^ω^)ハァーハァー
先ほどまで清潔だった体はいとも簡単に汚れ、全身ドロドロになりながら一段、また一段と脚に力を込めて霊場を目指します。
そうやって歩いていると、自分の周りに10匹から20匹くらいの蚊が飛び交っているのに気づきました。昨日の雨で繁殖したのでしょうか。
僕が歩くことを止め、吸血できる瞬間を今か今かと待ち望んでいるように見えます。
まったく腹立たしい限りです。耳元に響くやかましい羽音を乱暴に振り払いながら歩きます。
(;^ω^)ほうっ
(;^ω^)ようやく開けたところに出たお
市川さんは牧野植物園が好きでよく来られるそう。野草に詳しいのもそのため。
( ^ω^)キョロキョロ でもここ、植物園の中だお
( ^ω^)ん?あそこに遍路道の道標があるお
( ^ω^)ははーん...植物園の中に遍路道があるってことか
( ^ω^)何か変わってるおw
野草と虫が溢れる遍路道を歩きます。
写真にはありませんが、かなり森森したところも歩かされて大変でした。
四国八十八箇所霊場巡礼
第三十一番霊場:竹林寺(ちくりんじ)
31/88
8:19
(;^ω^)到着ー!
(;^ω^)道のりは面倒だったけど、まぁ面白かったお
( ^ω^)さっ!参拝参拝!
( ^ω^)苔の生えた地面好きだお
( ^ω^)ジブリっぽいっていうか、何ていうか...
( ^ω^)ブッセツマーカーハンニャーハーラーミッター...
・・・
涼しい休憩室。ずーっとここにいたい。
( ^ω^)こんなのあるのかお!
( ^ω^)じゃ、じゃあ一つ...
( ^ω^)カロリーが高いやつを...
( ^ω^)じゃあいただきます! ハムッ
( ^ω^)んー!おにぎり美味しい!芋名月も美味しいお!
9:14
クーラーの効いた涼しい休憩室で休み、トイレを済ませて出発します。
一歩出ると、もわっとした暑さが体を纏わりつき外に出るのが嫌になりますが、頑張りましょう。
暑さも慣れてしまえば、最初ほど苦痛に感じなくなる。慣れって良くも悪くも恐ろしい。
( ^ω^)川沿いの道気持ち良いお!
( ^ω^)もうすっかり田舎景色だおwwwww
( ^ω^)市街地もたまには良いけど、やっぱり普段はこうでなくっちゃ
( ^ω^)暑いけど、悪くないお
10:40
( ^ω^)お、そろそろゴールだお
( ^ω^)1、2時間でお寺にたどり着けるとスムーズでいいおw
( ^ω^)んぉ?
(;^ω^)スムーズスムーズ!
四国八十八箇所霊場巡礼
第三十二番霊場:禅師峰寺(ぜんじふじ)
32/88
10:48
山道もちょびっとで、サクッと到着です。
この調子で参拝もサクッと済ませてしまいましょう。
ローソクや線香を取り出していると、ツアーの団体お遍路さんが一斉に参拝を始めました。平均年齢は65歳くらいといったところでしょうか。
自分のような20代のお遍路さんはほとんど見かけないのですが、どこかで出会えたりしたら嬉しいですね。
( ^ω^)参拝も済んだことだし、次のお寺に向かいますか
( ^ω^)よっしゃ!頑張るお!
12:01
延々と続く道をひたすらに歩いていきます。
娯楽と呼べるものは何一つありませんが、頭の中で思考をグルグルと巡らせることで現状のタイクツから逃れています。
その他、雲の形が変化する様を目で追ってみたり、車のナンバーを足したり引いたりしてみたり、時に何も考えずポケーッと歩いたり。
ホント贅沢な時間の使い方です。目の前には果てしない道と、有り余る時間がありますから。
『雪蹊寺(せっけいじ)』まであと6km。車で5分、自転車で15分、歩きで1時間30分です。
車の1時間は歩きで1日かかる距離になるので、そこら中をビュンビュン走ってる車を見ると羨ましくなります。
一緒に歩かないか?と車から引き摺り下ろしてやりたいです。
12:35
( ^ω^)グー お腹減ったお...
( ^ω^)ちょうど良い所にうどん屋があったから、お昼はここに決めるお!
( ^ω^)色々メニューがあるけど「遊山定食」っていうのが気になるお
( ^ω^)すみませーん!
( ^ω^)ウヒョー!昔ながらの定食って感じだお!
( ^ω^)いただきます!
( ^ω^)まずはうどんを... ズルッ!ズルル!
( ^ω^)う゛まっ!
ふにふにとした柔らかい食感の中にしっかりとしたコシがあり、鰹出汁が効いてる優しい汁と合ってとても美味しい。
日焼けした唇に七味が滲みますが、美味しい美味しいとゴクゴク飲み干しました。
( ^ω^)お次はこのおにぎり! ハムッ
( ^ω^)うまぁー!
昆布が入ったおにぎりを口に放り込み、腹を満たします。
店内にはサラリーマンや、家族連れ、老夫婦のお客さんなど、様々な客層の人たちが皆うどんを啜っています。
僕もこうして食事をしていると、何だか高知県民の1人になれたような気がして嬉しいですね。高知の日常に溶け込んでいるような感覚になりました。
13:20
歩道の狭い大橋を歩きます。すぐ横を大型トラックが走っていてスリル満点です。
( ^ω^)えーと、ここの道がここに繋がってて...
( ^ω^)これが、こっちで...あれ?
( ^ω^)むぅ...久しぶりに迷子になっちゃったお
( ^ω^)こうなったら誰かに道を尋ねるお!
( ^ω^)あのっ!すみません!
・・・
この辺に住んでる人が建てた道標だろうか。モノにも想いは宿る。
スマホが使えない今、地元の人の声が何よりもの道標になります。
こうやってコミュニケーションを取るチャンスがあるのも、旅の醍醐味のひとつ。
( ^ω^)閑静な住宅街だお
( ^ω^)生活道路が遍路道になってるって、何か面白いお
( ^ω^)窓開けたらお遍路さん歩いてたらって思うとwwwww
四国八十八箇所霊場巡礼
第三十三番霊場:雪蹊寺(せっけいじ)
33/88
14:26
( ^ω^)到着ー!参拝参拝!
( ^ω^)このセーブポイント感、たまらないお
15:09
今日は34番まで巡礼したいので、少し急ぎ足で向かいます。
目的地までは6kmほどなので、到着は納経時間ギリギリになりそうです。
素敵な道。『少年時代』を聞きながら歩きたい。
(;^ω^)足裏が痛いお... ジンジン
(;^ω^)何のこれしき、モーマンタイだお...
16:09
(;^ω^)んおっ!あれお寺だお!
(;^ω^)なんとか間に合いそうでよかったお!
四国八十八箇所霊場巡礼
第三十四番霊場:種間寺(たねまじ)
34/88
ということで到着です。
こうやって書いていると、あっという間に目的地に着いてるように思えて仕方ないのですが、実際の体感としてはずーーーーーーーーーーーっと歩いた先に、やっっっっっっっっっと辿り着くって感じなので、そこんとこよろしくお願いしますよ。
( ^ω^)参拝終わりっと!
( ^ω^)この辺野宿できそうなところがなさそうだから、今日は宿に泊まるとするか...
( ^ω^)お、ゲストハウスが近くにあるジャマイカ!
( ^ω^)そうと決まれば早速電話を... プルルルル
・・・
『本当は今日も宿が良かったというのが本音だが』日記より
( ^ω^)宿に泊まれるってわかったら、力が湧いてきたお!
( ^ω^)ワイ、ホント単細胞だおwwwww
17:25
痛みに顔を歪ませつつ、生活道路を歩いていきます。
左には広い用水路が流れていて、チョロチョロと流れる水に目を奪われます。
今日一日だけ切り取っても、ひどく夏を感じさせる景観ばかりでした。
( ^ω^)ここが今日泊まるゲストハウスか...
( ^ω^)どんな出会いがあるだろうか ワクワク
( ^ω^)こんにちはー! ガラガラ
おばちゃん「こんにちは、あなたがおいかわさん?」
( ^ω^)そうだお!
おばちゃん「暑いのに、お疲れ様でした」
おばちゃん「じゃあ説明しますね」
( ^ω^)よろしくお願いします!
おしゃべりが好きそうなオーナーのおばちゃんが、流れるようにハウスの説明をしてくれました。
1階は談話スペースがあり、2階は二段ベッドがいくつもある就寝スペースになっています。別に個室もあるのですが、今日は数名での予約が入っているそうで、海外からのお客さんらしいです。
おばちゃん「と、説明は以上やね」
( ^ω^)ありがとうございました!
おばちゃん「あたしは隣の家にいるやき、何かあったら声かけてや」
( ^ω^)了解だお!
17:47
( ^ω^)まだ誰もいないか...
( ^ω^)とりあえず足の痛みが引くまではここでゆっくりするか イテテ
( ^ω^)それにしても結構色んな人が来てるんだお
( ^ω^)歴史あるなぁ...
クーラーの効いた涼しい部屋で、先ほどおばちゃんからいただいたポテチを片手にくつろぎます。
気が抜けてホッと一息すると誤魔化されていた足や膝の痛みが顕になり、ジンジンと鈍い痛いが襲います。
足裏はいいとしても、膝の痛みが再発したのはいただけないですね。また爆発はゴメンです。
( ^ω^)もう少ししたら夕食と朝食を買わないとなぁ
( ^ω^)それにシャワーも浴びたいし... イテテ
( ^ω^)痛いと何かする気力が奪われるんだお...ん? ガラガラ
誰か来たみたいです。宿泊者でしょうか。
( ^ω^)こんにちは〜!
お兄さん「こんちは、あのオーナーさんって...」
おばちゃん「あぁハイハイ、説明します」
・・・
( ^ω^)え!オザキさん旅人ですか!
オザキさん「そうやねw 車で日本のあちこち行ってるなw」
( ^ω^)自分も2年前に日本一周した旅人だお!
オザキさん「マジで!?スゴいなぁ」
オザキさんは36歳の男性で、現在函館に住んでいる関西出身の方です。
神社仏閣を中心に車で日本を旅されているようで、旅を初めて2週間くらいになるそうです。
19:00
色々聞きたいことはありましたが、時間も時間なので買い物に出かけます。
カップ麺やおにぎりを30分ほどかけて購入し、その後シャワーを浴びました。
一日歩いただけで全身ドロドロになるので、できれば毎日シャワーを浴びたいのですが、明日からはどうなることやら。
このくらいなら消化不良にはなるまい。
( ^ω^)えっ、オザキさん海外に住んだことあるのかお!?
オザキさん「カナダとか、アフリカとかに住んでたな〜」
( ^ω^)アフリカ!?凄すぎるおwwwww
( ^ω^)じゃあ旅とかも結構されてたのかお?
オザキさん「いや、長期の旅行は今回が初めてやな!」
( ^ω^)ほうほう
オザキさんの旅や海外での話を聞いたり、自分のこれまでの旅を話したりと、旅人ならではの会話を繰り広げ時間は過ぎていきます。
中でも海外で出会った女性に恋をして、その後世界を股にかけて大恋愛する話が特に面白く、僕もそんな恋をしてみたいものだと血涙を流しました。
そんなことでご飯を食べながらダラダラ喋っていると、玄関から音がして誰かが入ってきたようです。
お姉さん「初めましてー!」
( ^ω^)・オザキさん「「こんばんはー!」」
オザキさん「オザキっていいます。お姉さんは旅行か何か?」
コニシさん「コニシです!ヒッチハイクしてます!」
( ^ω^)・オザキさん「えぇっ!?」
金髪スーパーベリーショートのコニシさんは大阪生まれの女性で、話を聞いていると、なんと僕と同い歳だということがわかりました。
二度の失業から心を病み、現在ヒッチハイクで旅をしているそうで、大阪→淡路島→徳島→高知と巡り、これから友人のいる屋久島に行くそうです。
僕は社会を何も知らない浮ついた学生ですが、コニシさんは社会の地獄を見てきたそうで、彼女の話を聞いていると何だか僕よりもずっと大人のように見えます。
オザキさん「やっぱ社会人って辛いよなぁ」
コニシさん「ホンマです...もう一生旅してたい!w」
( ^ω^)(社会人かぁ...どんな人生が待ってるんだろう...)
( ^ω^)(何も知らないから、漠然とした期待と不安があるお)
( ^ω^)ちょっと飲み物を... イテテ
オザキさん「おいかわくん足痛いん?俺マッサージできるけどするで?」
( ^ω^)えっ!いやぁ悪いですよ!
コニシさん「お遍路疲れてると思いますし、やってもらったらええんとちゃいますか?w」
( ^ω^)えっ...
オザキさん「全然かまわんでw」
( ^ω^)じゃ、じゃあお願いします...w
ゲリラ的に始まったオザキさんのマッサージ。
座布団を何枚か敷いた上にうつ伏せになって、足を揉んでもらいます。
痛い痛い!と声を漏らしながら施術を受けます。
(;^ω^)痛っ!痛い痛い! ドンドン!
コニシさん「wwwww」
オザキさん「ちゃんと自分でもマッサージせなアカンでw」
(;^ω^)は、はい...
・・・
オザキさん「こんなもんやね!」パンッ!
( ^ω^)ありがとうございました!足の動きが楽になった気がするお!
コニシさん「でも歩いてお遍路するなんてスゴいですね...w」
( ^ω^)色んな人に助けられて何とかここまでって感じだおw
( ^ω^)でも、やっぱり旅はこういう予期せぬ出会いがあるのが一番楽しいお
コニシさん「ホンマそうですねw」
( ^ω^)あ、そろそろ消灯時間だお
オザキさん「時間経つの早っ!もう寝るかぁ」
コニシさん「今日は楽しい時間をありがとうございましたw」
( ^ω^)・オザキさん「「こちらこそ!」」
( ^ω^)じゃあ...
( ^ω^)・オザキさん・コニシさん「「「おやすみなさい!」」」
・・・
16日目終了です。
オザキさんの料理人時代の話やコニシさんが作曲している話など、書きたいことは色々あったのですが、ブログの構成や記憶の関係上すべて書くのは難しいですね。
それでは次回のブログでお会いしましょう。ではまた。
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