10年ぶりにディズニーシーに行ってきた。 10年、10年だ。 桃栗三年柿八年の、さらに二年。 ディズニーの果実はどこまで熟したのか、実に楽しみである。 最後に行った時のことはもうよく覚えていないが、ウッディの口があんぐりと開いたアトラクションができ…
東京に来て電車に乗る機会が増えた。 これまでの人生、移動手段の多くを自転車一本で生きてきた僕には、電車というのは雨風を凌げる魔法の箱に他ならない。 自転車はその使い易さだけ見れば最強だが、天候や地形に左右されまくる。 雨が降ればグッショグショ…
は間違いなく柚子である。 ボコボコと醜く凹凸し、便座の裏側のように黄ばんだ果実。 表面はまるで潤いがなく、思春期の野球少年のような肌荒れ加減。 まごうことなきブスである。 世のアンチルッキズムたちも「流石にこれは」と失笑するほどのブスだ。 果実…
少し早めの桜が咲き誇り、一面にはピンクの絨毯が敷き詰められる。 陽の沈む時間が徐々に遅くなって、長袖だと汗ばんでくる日も増えてきた。 そんなことを感じながらパステル色の空を眺めていると、そろそろ春が来たんだなと思う。 出会いと別れの季節。4月…
ガンジー、マザーテレサ、ナイチンゲール。 彼らはいわゆる聖人のカテゴリーに属される偉人であるが、彼らをボウルにぶち込んでかき混ぜたら一体どうなるだろうか。 攪拌された偉人たちはひとつに混ざり、「おいかわ」ができる。 豚肉、にんじん、じゃがいも…
太陽が地平線に吸い込まれていく。 オレンジ色の空に紫色の絵の具が少しずつ混ぜられ、藍色が、そして黒が、間違った分量出されて悪戯に溶かされる。 たちまち空のキャンパスは黒く染まり、世界はひっそりと寝静まる準備を始めるのだ。 だがそれに反抗するよ…
突然の告白で申し訳ないが、今しがた駄菓子界の帝王が決まった。 「ポテトフライ」である。 物事を断定的に言い切ることが良しとされる近年の風潮をあまり好まない僕だが、これだけはハッキリとさせなくてはいけない。 白黒つけて、長きに渡って繰り広げられ…